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福井県若狭町気山 
宇波西(うわせ)神社 禰宜
福井県神社庁三方郡支部長

須磨 俊一
「伝統」とは、困難を乗り越え、
長い歴史のなかで守り伝えられて来たもの
コロナ禍以降、簡素簡略化の波は一気に広がり、神社でのお祭りにおいても手づくりのお供え物は避けるなど様々に影響がありました。そのような中、令和6年は例大祭が復活し、5年ぶりに本来の形に戻して執り行うことができたのはとても喜ばしいことでした。神事芸能の一つとして演じられる「王の舞」は国の無形民俗文化財に選定されています。鮮やかな舞を県外から来られた多くの方に観ていただくことができ、これも地域集落の方々の努力があってこそと大変ありがたく感謝しています。

現代は少子高齢化やコロナなど問題は様々にありますが、この国の歩みを振り返れば飢饉や戦国の動乱などもっと大変な困難があったでしょう。それを乗り越え、今日まで守り伝えられて来たものが伝統といわれるものです。私たちの祖先が長い年月をかけ繋いでくれた昔からの祈りのカタチを、何とかして次世代へ渡していかなければと、記録を残し伝えていくことの重要さを痛切に感じています。テクノロジーが進んだ今はいろいろなメディアや方法があります。「HISTORY collabo ID」は、有形、無形に限らずかけがえのない伝統文化を継承していく活動としてとても意義あるものだと思います。
SHUNICHI SUMA SHUNICHI SUMA
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本殿左手にそびえるのはご神木の大杉
樹齢約800年といわれている


宇波西(うわせ)神社

北陸道唯一の官幣大社として約1300年前に創建された宇波西神社。ご祭神は神武天皇の父、鵜草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)。いにしえから三方五湖周辺の湖水地方一帯を守護してきた

宇波西(うわせ)神社

4月に行われる例大祭。国の無形民俗文化財「宇波西神社の神事芸能亅の中核をなす「王の舞」は中世前期にはじまり、豊漁や豊作、国の平安を祈って演じられる。各集落が交代で役割を担い、地域の特色を保ちながら継承されてきた

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