Encouragement Messages応援メッセージ
常楽寺 住職/秩父札所連合会 会長
柴原 幸保
最新のテクノロジーも駆使して、
伝統文化を未来へつなぐ取り組みに共感
埼玉県秩父地域の34寺院からなる「秩父札所」。その一つ、札所11番常楽寺で住職を務める私は、秩父札所連合会の会長として、観音巡礼の振興を目指した活動にも力を入れています。令和8年には、34寺院のご本尊が一斉公開される「午歳総開帳(うまどしそうかいちょう)」が行われます。総開帳に向けて、札所めぐりをされる方々が地域ともつながることができる仕組み作りを、行政や鉄道会社などとも連携して進めているところです。

秩父札所には1番から34番まで番号が振られています。人というのは、番号があるとコンプリートしたくなるもの。ですから札所めぐりは、信仰の旅であると同時に、人間の本質的な欲求を満たすものでもあると感じます。時代を超えて何百年も受け継がれてきた理由の一つでしょう。一方で、巡礼の文化はこの先、何もしなければ消えてしまうかもしれないという危機感もあります。日本各地にはお寺の担い手不足で札所がそろわなくなった霊場も少なくありません。秩父札所では、より多くの方に観音巡礼を知っていただくためにSNSを使って情報発信をしたり、巡礼される方々とのつながりを築いたりと、取り組みに努めています。私自身も新しいテクノロジーに関心があり、最近ではChatGPTをカスタマイズして、AIがお釈迦様の言葉を引用してアドバイスをしてくれるチャットボットをつくりました。「HISTORY collabo ID」の取り組みも、伝統文化を未来へつないでいくために最新のテクノロジーが駆使されていて、コンセプトにとても共感しますし関心を寄せています。

ものごとに白黒をつけないところや、余計なものを削ぎ落としたシンプルさに美を見いだすところに、私は日本の良さを特に感じます。世界でも独特といえる日本人の思考体系には、仏教も大きく影響しています。もとは外から入ってきた仏教ですが、日本の自然風土や人々の考え方になじみ、浸透しやすかったのでしょう。お釈迦様の教えは、現代を生きる私たちにも、より良い生き方のヒントを与えてくれます。できるだけやさしく分かりやすい言葉で、日常生活に活かせる仏教をこれからも皆さんにお伝えしていきたいと思っています。

インタビュー記事はこちら
YUJI TAKEUCHI YUJI TAKEUCHI

一覧へ戻る一覧へ戻る